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公平とは何か

公平さの綱渡り 社会

知的障害者であることを告げられた

こんにちは。
ふわぽりー(@FuwaPoly)です。

私はとある任意団体の運営メンバーの一人です。団体では常時新規メンバーを募集しています。

ある日、団体のホームページから活動の見学に来たいという人がいました。仮にAさんとします。
当然、私達は快く受け入れ見学に来てもらいました。

1度目に来てくれたときには本当に見学だけで終わりましたが、2回目に来てくれたときには一緒に活動を楽しんでもらいました。

2回目の来訪のあと、Aさんは自分は軽度の知的障害があると話してくれました。
私がなぜそのようなことをわざわざ告げるのかと問うと、

「他の団体では障害は受け入れていないと言われ、こちらの団体では大丈夫なのか知っておきたい」というのです。

私は、
「うちの団体の規約には障害の有無で参加を断る規定はありませんよ」と告げました。

「安心しました。前に見学に行った団体では規約で障害者の加入は認められないと言われたので…」とAさん。

私はどこの団体かと気になり見学者に聞いたところ、その団体は地域でも有名で規模もそこそこ大きなところでした。
正直、規約にそのようなことを書いているのかと疑いもしましたし、もし本当に規約にそのような記載があるのならその団体の運営姿勢に疑問を持ちます。

仮に断るにしても、障害を理由にというのは如何なものかなあ、とも思いました。
ましてや人の口に戸は立てられません。現にうちの団体の運営メンバーの一部はこの話を知っています。

片田舎の団体とはいえ、何らかのきっかけで世間に知られることになると批判の的になる可能性が高いとその団体は考えなかったのでしょうか。

「今日の活動を見ている限り一生懸命やってくれるみたいだし、障害があるかどうかは関係ありませんよ」

一応、他の運営メンバーともこの情報は共有しましたが、正直、最初は懸念するメンバーもいましたが、今では誰も気にしていません。
むしろそのAさんは今ではとても精力的に活動に参加してくれていて運営メンバーの間でもとても評判が良いくらいです。

統合失調症を患っていることを告げられた

別のとき、同じくホームページから見学の依頼があり、こちらも快く引き受けました。こちらはBさんとします。
Bさんは他の団体からうちの団体への移籍(というほど格好いいものでありませんが)希望でした。

見学に来てくれたBさんは早々に
「統合失調症を患っており、活動に参加したいのでサポートして欲しい」
とおっしゃりました。

サポート内容を求められた内容は
・ 活動の拠点をBさんの家の近くに変えてほしい
・ 活動場所までの車での送迎をしてほしい
というものでした。

私個人は受け入れられないと判断しましたが一応、他の運営メンバーとも相談したましたが、やはり団体で受け入れられる内容ではないなという結論に至りました。

誤解のないように断っておきますが、Bさんが総合失調症を患っているから受け入れなかったのではありません。
Bさんのためだけに他のメンバーに負担を強いるのは不公平だからです。

活動拠点の変更も全体の利益につながるのならむしろ良い案ですね、と受け入れることもできたかもしれませんが、Bさんが希望した場所は団体にとって有益な場所でありませんでした。

念の為、Bさんが前に所属していた団体に何気なく「Bさんっていう人がうちに来てさー」と軽く探りを入れました。
残念ながら評判はよくありませんでした。むしろ悪いと言えるレベルでした。

Bさんが傷ついたりしないように総合失調症の件には触れずに車での送迎が現実的ではないのでという理由でうちの団体への参加はお断りしました。

これも断っておきますが、総合失調症は理由でありません。

 

二人の見学者の違い

うちの団体はAさんを新メンバーとして迎え入れ、Bさんはお断りしました。

確かにAさんとBさんでは心身の状態が異なりますので単純な比較はできないかもしれません。
しかし状態を理由に参加を断ったわけではありません。

二人の違いは、自助努力をするかどうかの一点につきます。

Aさんは他のメンバーと変わらずどこであろうと、自力で活動場所まで来てくれます。

一方Bさんは自宅の近くに活動拠点を移しなおかつ、車での送迎をして欲しいというのです。

Aさんは先程も書いたとおり積極的に活動に参加してくれており、運営メンバー以外は知的障害があることすら知りません。

もう少し言えば例え健常者でも団体の活動やメンバーに著しく支障をきたす言動をする人には退会していただいています。

実際にそのような事例が発生したこともあり、うちの団体では規約の中に運営メンバーの全会一致をもって退会させることができるよう規約に記しています。

以前は「運営メンバーの過半数」という規定でしたが、当時の代表が「それでは運営メンバーの権力が強すぎる」ということで改定しました。

公平とは倫理的に気づかれたルールに基づいた判断をすること

私は健常者や障害者、マイノリティやパーソナリティで人を区別しません。

いや、実際には心のどこかでは区別・差別しているのかもしれません。

しかし、少なくとも表立ってそのような言動はしません。

今回は私が参加している団体の出来事を記しましたが、多様性を受け入れようとする世の中や、それを主張する人々。それは自由だと思います。

でもルールを曲げることだけはいけないと思っています。

ルールは曲げるものではなく変えるものです。

そして
ルールはその時世に合わせて変わっていく必要があると思います。

ルールなくして公平はありません。

公平さとは一定のルールの中においてのみ担保されるものです。
それは国の法律や地方の条例、各組織の規約等のルールです。
なんでもかんでも公平、公平と訴えるのは違うだろうし、何を根拠に公平だと訴えるのか。

不公平と感じるのは感覚的には仕方のないことかもしれません。
しかし、本当の不公平とはルールに則っていないことをいうのではないでしょうか。

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